【鳥取しゃんしゃん祭~第二弾~】傘づくりのバトンを受け取った、後継者のその後。

ごきげんよう。しばちゃんです。夏の暑さがやってきましたね!夏休みの予定は順調に決まっていますか?
今年も鳥取県東部の夏の風物詩である「鳥取しゃんしゃん祭」が8月に開催されます。

目次

「鳥取しゃんしゃん祭」とは

鳥取しゃんしゃん祭は、地域の伝統芸能をアレンジした一斉傘踊りです。

傘に付いた鈴は、動きと共に“しゃんしゃん”と涼しげな音色を奏でます。
美しく整ったこの傘は、ほぼ人の手で作られているんです。

激しい踊りに耐えられる強い傘を作るためには熟練の技を要します。
昨年(2025年)は、唯一のしゃんしゃん傘職人さんのもとで修行するお二人に取材をさせていただきました。

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後継者のその後・・・

後継者のうちの1人で元踊り子の田中淳子さんに、現在の傘づくりについてお話しを伺ってきました。

2024年9月:傘づくりの修行を開始
2024年12月:基本的な工程を習得
以降、他のお仕事と並行して傘づくりの腕を磨く。
2026年初め:装飾や最終的な仕上げを含めて全ての工程を修了

今までしゃんしゃん傘の制作を一手に担ってきた職人であり、田中さんの師匠でもある株本覚(かぶもと さとる)さんが、今年2月に逝去。
田中さんを取り巻く環境は去年の取材時から大きく変わり、傘づくりの様子も当時とは異なっていました。

昨年までは主に研修所で作業をしていた田中さん。
現在は自宅の一室を改装した作業部屋で、主に傘の修理に専念しているそうです。
畳が近くにあることで傘も私(しばちゃん)も肩の力が抜けてリラックスしています♪

そんな田中さん、現在は傘づくりではなく修理をメインに行っていました。

人手不足と傘不足

修理待ちの傘

まもなくやってくる今年のしゃんしゃん祭。
しかし、職人・株本さんの急逝により、今年のしゃんしゃん祭に使用する傘・約450本の不足が見込まれていたのです。
傘踊りの開催が危ぶまれる中、企業や自治体、個人からの貸出しや寄付により、なんとか今年の分をまかなうことができました。
地域の方がしゃんしゃん祭をどれほど大切に思っているか」が、寄付された修理待ちの傘からひしひしと伝わってきます。

眠っていた傘の歴史が、再び動き出しました。

そのため、田中さんは現在寄付された20本の修理に取り組んでいるそうです。
中には、師匠・株本さんが手がけた傘も。

傘の壊れ方は大小それぞれ。中には、大がかりな修理を要する傘もあるそうです。


田中さんは「壊れた分だけ、踊り子がお祭りを楽しんだ証拠です。貸与・寄贈してくださった方の想いを引き継ぎたいと思っています」と前向きにお話をしてくださいました。
修理をして使い続けることは、人の想いや傘の“歩み”を受け継いでいくことでもあるのかな、と考えさせられます。
とはいえ、一から作ることと修理することでは違った難しさがあるようです。

修理の難しさ

ポイント① 不具合の見極め

突然ですがここでクイズです!

Q.上の写真の傘はどの部分を修理する必要があるでしょうか?

A. 「和紙が剥がれているので貼り直しが必要」です。

傘の修理が必要な部分は目に見えるところだけではなく、内部にひっそり潜んでいることもあるので見極めが難しいそうです。
修行していないと気が付けないこともたくさんあるようです。

ポイント② 部品の微調整

傘の要の部品「ろくろ」

傘によって竹の大きさや太さが違うこともあるので、使う部品の一部を削るなどの微調整が必要になります。

修理の楽しさ

「たくさん修理するところがあって大変そうだな・・・」と傘を眺める私(しばちゃん)です。
しかし田中さんは修理作業にも楽しさを見出していました。

“歳”を重ねて色褪せた部分を塗り直します。修理しながら他の職人さんが作った傘から学ぶことがあるそうです。

様々な道具を駆使して修復します。模様の大きさや色使いが微妙に違うことからそれぞれの時代を感じて、伝統が続いていることを実感するそうです。

田中さんの手で綺麗になった傘

こうして綺麗になった傘を田中さんは「いってらっしゃい」という気持ちで送り出すそうです。
このお話を聞くと、なんだか傘がまたお祭りで活躍できることに“心を躍らせている”ように思えてきます。

未来の後継者へ向けて

今年はなんとか間に合いましたが、将来的な傘の供給に不安が残ります。

これから傘づくりに興味を持ってくださる方へのメッセージを田中さんに伺うと、
「亡くなった職人が大切にしていた3つのことを同様に大切にしてほしい」と話してくれました。


それは、

作るときに使う道具を大切にすること。
②踊り子の笑顔を思い浮かべながら作ること。
③焦らず丁寧に作ること

「傘づくりは大変なこともあるけれど綺麗に仕上がると嬉しく、傘を使って楽しそうにする踊り子を見ると喜びを感じますよ」と仰っていました。

踊り子の増加と作り手の育成で、お祭りの益々の発展を願うばかりです。

お祭り情報

一時の傘不足の危機を乗り越えて無事に開催される、今年のしゃんしゃん祭。
より一層地域の団結力を感じられるものになるのではないでしょうか。

ぜひ会場に足を運んで作り手と踊り子、観客が一体となる熱気を肌で感じてみてください!

2026年鳥取しゃんしゃん祭
【開催日】
8月13日(木)前夜祭
8月14日(金)一斉傘踊り 
8月15日(土)市民納涼花火大会
【会場】
JR鳥取駅周辺~中心市街地、千代河原市民スポーツ広場(花火大会)
【鳥取しゃんしゃん祭公式サイト】

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この記事を書いた人

しばちゃんのアバター しばちゃん CA・na-naライター

神奈川県出身。趣味は読書と植物鑑賞。
CAとして働きながら、鳥取に移住しna-naライターを兼業しています。
日本文化に興味があり、歴史的な背景が残っている山陰から再発見・発信していきます。

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