皆さんは「地球の秘密」という環境絵本をご存知ですか?
この本は、今から30年前、島根県出雲市(当時斐川町)に住む小学6年生の坪田愛華さんが描きました。
「地球の秘密」は、全部で33ページ。
地球の精・アースが、小学6年生の留美と英一に、地球の歴史・自然界のバランスがどうなっているのかを教え、現在の地球の生命を支えるシステムが危機にあることを訴えます。
地球が危機にあることを知った2人は、地球を守るために何をすればいいか考え、行動に移すようになります。
「地球の秘密」は、小学6年生が描いたと思えないほどわかりやすく、出来が良かったため、新聞やテレビなどで評判となり、国連本部でも展示されました。
その後、絵本は世界中に広がり、今では世界60カ国以上で読まれています。
しかし、作者の坪田愛華さんは、本を描いた直後に病気で倒れて亡くなったため、自分の作品が世界中で読まれていることを知りません。
母親の揚子さんは、愛華さんの部屋でこの本を発見し、愛華さんの地球に対する純粋な思いに強く心を打たれたといいます。
「命は巡り巡っている。人間だけじゃない。虫がいなければ花は咲かない。花が咲かなきゃ実がならない。」
そんな愛華さんのメッセージを、夫の正さん(故人)と共に多くの人に伝えてきました。
地元の人達も愛華さんの思いを大切に受け継いでいます。
愛華さんと「地球の秘密」をモチーフにした「あいと地球と競売人」は、
地元の人達が参加するミュージカルとして、1994年に初めて公演が行われ、今も上演が続いています。
地球を汚す妖怪たちを、主役のあいちゃんを中心とする子供達が倒す物語です。
30年という節目を迎える今年は、11月に地元斐川での公演も予定されており、それに向けて4月末にオーディションが実施され、5月から稽古が始まります。
na-na編集部では、今後も愛華さんやミュージカルについての情報を定期的に発信していきます。
改めて環境について考えるきっかけになれば嬉しいです。