熟成15年!手間暇かけてつくるうま味の濃い日本酒。1909年創業の酒蔵見学へ|鳥取県若桜町

こんにちは!りんです。
鳥取県若桜町で造られている日本酒「辨天娘(べんてんむすめ)」をご存じですか?

若桜町は、面積の約95%が森林という自然豊かな町。水も澄んでいて美味しいんです。そんな環境で育った酒米と清らかな水を使って作られているのが「辨天娘」。今回は、その日本酒がどうやって作られているのかを知るため、太田酒造さんの蔵見学に行ってきました!

目次

太田酒造場

「辨天娘」をつくっているのは、1909年創業の老舗・太田酒造さん。
若桜町には「若桜弁財天」という神様が祀られていて、地元の人は親しみを込めて「弁天さん」と呼んでいます。「辨天娘」という名前もそこから取られているんですね。

コンセプトは「燗して尚良くなる純米酒」。
温めることでより美味しさが引き立つのが特徴です。

地元・若桜町で育ったお米を使い、しっかりと発酵させて醸されるお酒。柔らかい若桜のお米だからこそ、旨味がぎゅっと引き出されるそうです。食事にぴったり寄り添う味わいで、私自身も大好きな日本酒のひとつです!

蔵見学へ!

今回は予約をして、蔵見学を体験。所要時間は20〜30分ほど。
案内してくださったのは、5代目の太田章太郎さんです。

太田酒造さんは「冬の寒い時期にだけ仕込みを行う」寒仕込みの蔵。そのため訪問した時は酒造りをしていなかったのですが、工程について丁寧に説明してくださいました。

2階で蒸したお米を冷却させます

お酒づくりは、米を精米・洗米・蒸米し、麹と水を加えて仕込み、酵母が発酵を進めます。醪(もろみ)を搾ることでお酒と酒粕に分け、熟成して完成。流れは一般的な日本酒と同じです。

太田酒造の酒造りの特長

でも、太田酒造さんには特長があります。
なんと、もろみを搾る際に「木のふね」を使っているんです!

今では機械で搾る酒蔵が多い中、木のふねでゆっくりと搾ることで雑味が出にくく、すっきりとした味わいに仕上がるのだとか。手間も時間もかかりますが、「おいしいもののためなら惜しまない」という姿勢に感動しました。

麴室

一方で、効率化できる部分にはしっかり機械を導入。たとえば麹室は遠隔で温度管理できる装置を導入していて、品質を守りながら効率化も実現。

「かけるべき手間は惜しまない、効率化できるところはしっかりと効率化」。そのバランス感覚がとても印象的でした。

貯蔵の特長

もうひとつ面白かったのが貯蔵方法。
タンクが生産者ごとに分かれているため、小さめのタンクがずらりと並んでいました。
これは、同じお米の品種であっても違う人が作ればまた別の味になるため、その個性を活かす目的で別々のタンクで貯蔵し、別々に出荷されているんだそうです!
ラベルにも生産者さんの名前が書かれているのは、そのためなんですね。

さらに熟成にもこだわりがあり、なんと15年寝かせているものも!
時間をかけることでうま味が出てきて出汁のように広がるそうです。

中には「子どもが生まれた年に仕込まれたお酒を買って、自宅で寝かせ、20歳になったら一緒に飲む」という素敵な楽しみ方をされる方もいるそう。聞いているだけでロマンを感じました…!私もいつかやってみたいです。

試飲タイム!

蔵見学のあとは、お楽しみの試飲!今回は、CA兼na-naライターで6月に鳥取に移住してきたばかりの“しばちゃん”が挑戦しました。

「山陰の日本酒を飲むのは初めて!」というしばちゃん。

おいしい…!とびっくりしていました!
それぞれの特長はこんな感じだそうです♪

  • 純米酒「鳥姫」
    すっきり爽やか、それでいてコクも感じられる味わい。
  • 純米吟醸「玉栄」
    まろやかで丸みのある口当たり。じんわり広がる余韻が心地いい。
  • 純米にごり「強力」
    にごりを燗でいただくという、ちょっと珍しいスタイル。麹の旨味が濃く、スパイス感のある味わいにびっくり!

お酒のおとも

店頭では日本酒のほかに、きゅうりや大根の「なら漬け」や「鯖の熟鮓」も販売。

なら漬けは、町内で採れた大根やきゅうりを塩と酒粕だけで2年かけて仕上げたもの。7〜9回も漬け替えるという手間ひまぶりに驚きです。

そして「鯖の熟鮓(なれずし)」。山に囲まれ魚が貴重だった若桜町で育まれた保存食文化を受け継いだ一品。

クマ笹を敷いた木桶に塩鯖と麹を漬け込み、じっくり熟成。お酒がすすむこと間違いなし!私も自宅で日本酒と合わせていただきましたが、最高の組み合わせでした…!

おわりに

太田酒造さんでは、一部のお米を自社栽培しています。それは「農家さんの哲学を理解し、コミュニケーションを深めるため」。自らも米づくりを体験することで、より信頼関係を築き、美味しいお酒につなげているんですね。

地酒は、その土地の自然や人の想いがぎゅっと詰まった味。
「辨天娘」を通じて、若桜町の魅力をぜひ味わってみてください。

若桜町のその他のスポットについては下記の記事でも紹介しています!
<若桜町定番グルメ5選>
<よもぎ蒸しや自然に囲まれたカフェでリフレッシュ旅>

詳細

太田酒造場
住所:鳥取県八頭郡若桜町若桜1223−2
営業時間:8:30~19:00
定休日:不定休
電話番号:0858-82-0611
<HP>
<Instagram>

酒蔵見学について※要事前予約
料金:1人1100円(飲み比べ付き)
予約:電話(0858-82-0611













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この記事を書いた人

鳥取市出身。na-naのライター兼SNS担当です!
地元大好き!
山陰の素敵なところをたくさんの人にお伝えできるようにがんばります!!

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