アメリカのコロナ検査事情。検査キットも今では2つ約6ドルで購入できるように…【島根の神主からハリウッドリポーターへ】

前回の記事では、コロナ禍当初のアメリカの事情と日本帰省のコロナ検査事情を紹介したが、今回はその後のアメリカのコロナ検査状況を紹介しよう。

2021年の夏頃から、少しずつイベントなどが再開されるようになった。コロナ禍になって初の取材は2021年7月12日に開催された『スペースジャム』のプレミア上映会。先方から来た案内には、「ワクチンの接種有無にかかわらず、72時間以内のコロナの陰性証明を事前に提出しないと現場へのアクセスもできません」と書かれていた。

無料で、しかも確実にすぐ結果が出るところをネットで探すと、ウチから車で10分弱のビバリーヒルズにあるDoctor Nowがやっていることが分かり早速予約を取って行ってみた。

PCR検査場の一つ、Doctor Nowは、レンタル事務所スペースに暫定的にオープンしている様子だった

検査場は医療オフィスかと思いきや、空き事務所スペースにテーブルやパソコンを簡易的に置いただけの見るからに一時的な特設会場の様相だった。「来週から家族で海外旅行をする」というファミリーと一緒に並び、鼻に綿棒を突っ込まれてテストはすぐに終わり、結果はeメールで来た。

eメールで届いた検査結果

『スペースジャム』のプレミア上映会のレッドカーペットは、コロナ禍にもかかわらず、かなり大がかりだった。しかし、取材陣は少な目で、フォトグラファーのエリアはいつものギュウギュウ詰めとは対照的にかなりスペースがあった。

取材陣のエリアはややスカスカだった。

ただ、いざ取材が始まると「1.8メートル間隔」というのは忘れ去られ、マスク越しでは声が届かないので、ほとんどのフォトグラファーが顎マスクでタレントの名前を呼んで目線をもらおうとしていた。この日のメインのタレント、ゼンデイヤもカーペットに足を踏み入れるとお付きの人にマスクを渡ししてポーズをとってくれた。

カーペットに足を踏み入れてすぐにマスクを外してポーズをとってくれたゼンデイヤ
Photo by Izumi Hasegawa/Hollywood News Wire Inc.

マスク有りの写真は売れないので、大助かりだった。ちなみに、ゼンデイヤのレッドカーペットでの動きはまさにプロ!それぞれのカメラマンにしっかり目線を送ってくれる。

取材が始まるとほとんどの人が顎マスクになっていた

コロナ前は毎週のように取材があったが、コロナ後はイベント開催も自粛気味なら、スペースも縮小気味なので、招待があまりこなくなった。
くすぶっているところに飛び上がって喜んだのが、2021年11月3日開催のネットフリックスの『レッド・ノーティス』のプレミア上映会の取材招待。2週間以上前のワクチン接種は必須で、48時間以内のPCR検査結果の提出が必要だった。抗原検査ならすぐ結果が出るが、PCRは特急料金を払わなければならない。気を落としていたところに、ネットフリックスは「必要な人には検査キットをフェデックスで送ります」ということ。さすがコロナバブルで飛ぶ鳥を落とす勢いの成長を遂げている同社は太っ腹だ。

ネットフリックスから送られて来た、電池式の検査キット

リクエストしたら、買うと4000円くらいする、電池を入れて検査するキットが届いた。検査キットとオーバーナイトのフェデックス代を考えると1人6000円以上かかっている。

これに電池を入れて
薬剤の入ったプラスティックの試験管をさし、
鼻腔内を拭った綿棒を入れて混ぜて蓋をして、セット

現場入りしたら、ものすごく大がかりなセットが組まれていたうえに、取材陣とファン、スタッフを合わせて300人以上はいた。再び、「さすがネットフリックス!」と感嘆した。

テントも組まれ、かなり大がかりなレッドカーペットだった
ワーナーブラザース映画のスタジオ内での試写では、ワクチン接種証明をデジタルで提出。デジタルのパスが送られてきた

2022年の1月から政府機関がそれぞれの家庭に抗原検査キットを配布するようになったものの、イベント取材陣にはPCR検査結果を求められることが多かった。そのため、Doctor Nowを度々利用していたが、2022年6月の『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』の取材招待には、ユニバーサル映画がユニバーサルスタジオでPCR検査を提供するとあったので行ってみた。

検査場は、ユニバーサルスタジオのメインの入り口とは反対側の、ワーナーブラザース映画スタジオに面した通りから入ってすぐの建物の1階駐車場。

駐車場に設営された検査場

受付を済ますと検査キットを手渡され、「自分でできますか?難しければお手伝いします」と言われた。唾液をプラスティック製の試験管に入れる方式だったので、自分でやれたが、会場にはレモンや梅干しの写真やイラストがなかったので唾液を出すのにちょっと苦労した。頭の中で酸っぱいものを想像しながらなんとか規定の線まで集めることができて、蓋をしてジップロックに入れて、係員に手渡した。

使用説明の看板にレモンの写真を入れて欲しかった……笑

2022年7月27日に開催された『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』のプレミアは、専用のフォームに陰性証明をアップロードしないと会場に入れないというシステムになっていた。
無料の検査キットの配布数は制限があり、また、Doctor Nowをはじめ、検査場のほとんどが有料になった。そんな状況を鑑みて、イベントによっては無料検査場を設けてくれるものも出てきた。しかし、「検査は自費で行って、陰性証明を出して下さい」というイベントもあるので、キープしていた検査キットも残りわずかに……。

政府機関から送られて来た検査キット
アプリを入れると、一段階ずつやり方を説明する動画が再生できる。
アプリの検査の流れ説明の最後はタイマーになっており、結果が出る15分をカウントダウンしてくれる。

そんな中、2023年5月11日で無料検査キットの配布が終了とアナウンスされた。「30ドルだけど、購入するか……」と思っていたところに、Doctor Nowから「希望者には無料で検査キットを送ります」というメールが来た。早速、リクエストするとすぐに届いた。開けると検査キットが6つ。それから数週間後、また届いた。
結局、今、うちには無料でもらった検査キットが、20セットあることに……。ちなみに、検査キットは大幅値下げとなり、アメリカでは2つセットのものが約6ドルで購入できるようになっている。

Doctor Nowから送られて来た検査キット

医療機関でのマスク着用でさえ緩くなり、イベントもほとんどが陰性証明やワクチンについての言及がなくなった(ただ、「感染については個人の責任になります」という注意書きは引き続きあるけれど……)。

2023年6月10日に実家の神社(松江市の出世稲荷神社)で夏祭りイベントを開催するので帰省する。(取材の裏話満載の「セレブの素顔」トークショーをします!また、謎解きイベントや飲食店の出店もあるので是非、ご参拝ください〜!)
日本でもコロナは「インフルエンザと同等」のレベルになったので、今回の帰省は国内線移動ができて嬉しい〜!松江でお会いしましょう!

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この記事を書いた人

はせがわいずみのアバター はせがわいずみ ハリウッドリポーター兼神主

松江市出身。世界で唯一!ハリウッド・リポーター兼神主。取材したセレブはのべ5000人以上!! セレブの素顔やハリウッドの舞台裏、グローバルな神主活動、アメリカ生活、島根のお気に入りなど、盛り沢山の話題をお届けしま〜す。
株式会社ハリウッド通信社(Hollywood News Wire Inc.)社長。アメリカ出世稲荷神社宮司。遣島使。松江市観光大使。

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