ごきげんよう。飛行機で移動する旅行が好きな一方で、本を読み終わった後のひと旅をしたような感覚も好きな“しばちゃんCA”です。
最近ときめく本に出会えていなかったのですが、ウキウキ気分が止まらない本屋さんを鳥取で発見しました。
汽水空港

訪れたのは鳥取県湯梨浜(ゆりはま)町東郷(とうごう)湖の目の前にある汽水空港(きすいくうこう)です。空港と聞くだけで親近感が湧きます。
東郷湖は淡水と海水が混じり合っている汽水です。店主が考える人と自然の世界の混じり合い、都会の文化と田舎の自然の混じり合いを表現していて、
人と芸術が出会い、ものごとが行き交う場所、そして自分の心や精神をのびのびと開放できる場所を空港で表現しているそうです。

入口で「この木が扉の取っ手?」と心の中で呟きながら手をかけます。木の頼りない細さと知らない場所に足を踏み入れる不安が重なります。
想像以上に重たい扉を開けると・・・

ずらりと並ぶ大量の本!古本と新品が混じっていて、約5000冊の本が店内に並べられています。置いてある本はほぼ一点もの。つまり一期一会の出会いです。人でも本でも、出会いはいつも新しい発見を与えてくれるのでワクワクします。
店主おすすめの本3選

時に本は1人の人に出会うくらいの衝撃を与えてくれるとお話してくださった店主のモリテツヤさん。幼少期に転勤の経験を通して悩み、深く考える支えとなったのが本の存在でした。そんなモリさんにお店のコンセプトと関連のあるおすすめの本を3冊選んでいただきました!
①ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと」奥野克己

日本から飛行機で6時間ほどの島国で現在も暮らす狩猟民族の生活を覗くことができます。自分の持っているものを他者と当たり前に分け合い、労働や消費に縛られない人々の生活に触れることで、人間らしく生きるとはなにかを考えさせてくれます。
物理的に遠い距離の世界を疑似体験し、同じ世界に多様な人が存在していることを強く実感する一冊です。
②「自力でビルを建てる男」岡啓輔

衣食住など生活に必要なものを自分自身の力で生み出すことができる人は現代にどれくらいいるのでしょうか。自分の考えや思いをのびのびと形にしている人の姿をみることで、“自分には無理”と決めつけていたことに静かに目を向けることできるかもしれません。
自分の内面を広げるような旅ができる一冊です。
③「生きていく民族」宮本常一

昔の日本の庶民が自然や街の中でどのように生きていたのか書かれています。昔を知ることで今が見えてくるので、現代の仕事や生活のあり方について考えさせられます。
昔から今にかけての時間軸を旅する一冊です。
しばちゃんが気になった本3選

私(しばちゃん)が個人的に気になった本も3つご紹介します。
①「手仕事というもくろみ~暮らしを編み直す~」吉田慎司

私(しばちゃん)が鳥取に移住した理由の1つが民芸品への関心だったので、「手仕事」というワードに惹かれました。
箒づくりを通して、ものづくりをすることや手触りによって感じる小さな幸せを見出すことの喜びに触れることができます。手触りを実感することは生きることだと私(しばちゃん)は考えています。
大量生産・大量消費のあり方について考えさせられる一冊です。
②「美学への招待」佐々木健一

女性は綺麗なものや可愛いものを好みますが、美しいとはいったい何なのだろうと気になって選んでみました。トレンドの変化が激しい今の時代に読んでみたい本です。
芸術や日常の美に関する疑問を通して美しさの本質とは何かについて考える一冊です。
③「創造的であるということ㊦地域の作法から」内山節

自然豊かで人と人のつながりが心地よい鳥取に来たので手に取ってみました。現代は地域や集団とのつながりが薄れてきていて、個として孤立しているように感じます。この本は地域特有の歴史や風土に根差した生活をすることに価値を置いた内容です。
他者や自然との結びつきの大切さを思い出させてくれる一冊です。
おわりに

出口の扉の取っ手です。最初、外からお店に入るときの取っ手の木はもっと細いものでした。
お店に滞在している間、本を通して様々な世界や価値観に触れました。誰もが持っている異なった価値観を温かく包み込み、溶かして、境界線をなくしてくれる空間です。
扉の木が太くなっているのは、ここでの体験を通して今の自分を自分自身で認めてあげられる強さ(太さ)を身につけたことを象徴しているように感じます。
そっと背中を押してくれる一冊に皆さんが出会えることを願っています♪
お店情報
汽水空港
住所:鳥取県東伯郡湯梨浜町松崎434−18
営業時間:12:00~18:00
定休日:水曜・木曜
支払い:現金(3000円以上でキャッシュレス可)
駐車場:なし(湖目の前の公共スペースに駐車)
HP:https://www.kisuikuko.com/
Instagram:https://www.instagram.com/kisuikuko.mori/
























