原因は「乾燥」。木のテーブルが最も疲弊している今こそ、春を迎えるお手入れをしませんか?

こんにちは。
インテリアコーディネーターのアダチツヨシです。

カフェに入ったとき、無意識に木のテーブルの席を選んでしまったり、新しい家具に触れたとき、その滑らかな手触りにホッとしたり。そんな経験はありませんか?

私たちは、理屈ではなく本能的に「木の家具は落ち着く」と感じ、その自然な質感に心地よさを覚えます。それはきっと、木という素材ならではのぬくもりを、私たちの肌が敏感に感じ取っているからかもしれません。
木のテーブルにはさまざまな仕上げ方法がありますが、木本来の手触りや、使い込むほどに深みを増す表情を楽しむことのできる『オイル仕上げ』が私の好み。
今回はそんな木のテーブルと長く付き合うためのお手入れの話です。

目次

3月のテーブルは「お疲れモード」?

暦は3月。春の足音が聞こえ、新生活への期待に胸が膨らむ季節ですが、実はあなたのお家の木のテーブルは、今、一年で最も疲弊しているかもしれません

犯人は、冬の「乾燥」です。 山陰の冬は湿度が高いイメージがありますが、室内では暖房の影響で、木材にとって過酷な乾燥状態が数ヶ月続いてきました。水分を奪われた木は、人間のお肌と同じようにカサつき、放っておけばひび割れや反りの原因にもなります。

新学期や新生活、何かが新しく始まるこのタイミングで、毎日の暮らしを支えてくれるテーブルに「お疲れ様」の手入れをしてあげませんか?

なぜ、わざわざ「オイル」を塗るのか

「面倒くさそう」「汚れたら拭けばいいんじゃない?」 そう思われるかもしれません。しかし、オイル仕上げの家具にとって、メンテナンスは単なる掃除ではなく、労り、育てる工程です

オイルを染み込ませることで、木の繊維の間に膜を張り、汚れや水分の侵入を防ぎます。そして何より、塗り込むたびに色味が深まり、新品の時よりも「いい顔」になっていく。この「経年変化(エイジング)」を楽しめるのが、本物の木の家具を持つ醍醐味なのです。

実践:テーブルを蘇らせる「4つのステップ」

用意するものは、ホームセンターや家具店で売っている家具用オイル(オスモオイル、ワトコオイルなど)、サンドペーパー(240番〜400番程度)、そして古着のTシャツなどを切り刻んだウエス(布)が数枚。これだけです。
家具のベタつきを抑えるため、オイルは速乾性の高いものを選びましょう。

※無垢材のテーブルでない場合は、サンドペーパーは使用不可なので要注意。

① 下地を整える(研磨)

まずは表面の汚れを乾拭きで落とします。
もし水染みや傷などを消したければサンドペーパーで軽く擦ります。
(細かな傷は味になっていくので放っておいてもOK)

ポイントは「木目に沿って」動かすこと。 手で触れて「少しスベスベになったかな?」と感じる程度で十分です。

ピンポイントで深く擦ってしまうと、部分的に凹んでしまったり、仕上がりの色味にムラが出ることもあるため、やや広めにサンディングするのがポイントです。

② オイルを塗る

500円玉大くらいを取って軽く馴染ませる

ウエスにオイルを染み込ませ、木目に沿って薄く伸ばしていきます。 ここで大切なのは、直接テーブルにドバッとかけないこと。
まずは乾いたウエス(布)に500円玉大くらいの量を取り、木目に沿ってスーッと滑らせていきます。

オイルをしっかりと木に浸透させるように伸ばす

一度に大量に塗るのではなく、「かすれてきたら、また500円玉分を足す」というリズムで進めるのがムラなく仕上げるプロのコツです。イメージは、乾燥した肌に薄く丁寧にクリームを伸ばしていく感覚。

③ 乾拭きが肝心

新しいウエスに変えて余分な油分を拭き取る

次に表面に残った余分なオイルを、新しい綺麗なウエスでしっかりと拭き取ります。実はここがとても重要な工程です。ここでサボると、仕上がりがムラになったり、いつまでもベタベタしてしまいます。

④ ひと晩の休息を

メンテナンス前
乾燥してやや白っぽい色味だったものが・・・↓

あとは半日〜一晩、しっかり乾燥させるだけ。 翌朝、テーブルに触れてみてください。しっとり吸い付くような肌触りと、深みを増した木目に、きっと驚くはずです。
(季節やお部屋の環境によって、乾燥にかかる時間は異なります。)

メンテナンス後
潤いある少し深い色味に。

空気感を変える、コーディネートの力

インテリアコーディネーターとして多くのお宅を拝見してきましたが、不思議なことに、手入れの行き届いた家具が一つあるだけで、部屋全体の「空気感」が変わります。
それは、高い家具を置いているからではなく、住み手がその空間を「慈しんでいる」という空気(気配)が、そこを訪れる人に伝わるからです。

3月の柔らかな光が差し込むリビング。 メンテナンスを終えたばかりの、少し艶やかなテーブル。 そこに新しい季節の花をそっと飾る。
そんな小さな変化が、春からの暮らしをきっとポジティブに変えてくれるはずです。

大切な注意点

オイルを拭き取った後のウエスは、そのまま放置すると酸化熱で自然発火する恐れがあります。使い終わった布は、必ずたっぷりの水に浸した後、湿った状態で捨ててください。
最後まで安全に、楽しく。それがプロのメンテナンスです。
この週末、あなたも「テーブルのトリートメント」を始めてみませんか?

日常の暮らしに関するインテリアのお悩み事など、些細なことでもインテリアコーディネーターへお気軽にご相談を。
お問い合わせ、ご相談はSNSのDM(インスタグラム@foglia_goodlife)または、ホームページからご連絡ください。

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この記事を書いた人

米子市出身。fogliaインテリア事業ディレクター/築古賃貸物件オーナー/インテリアコーディネーター
北欧インテリアショップでの長年の店長経験をもとにインテリアコーディネーターとして活動中。
好奇心旺盛なインテリア愛好家。好きなものに囲まれて、暮らしを楽しく快適にするヒントを発信していきます!

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