有名タレントが所属する事務所CAA(クリエイティブ・アーティスツ・エージェンシー)主催の試写会とレセプションに行ってきた。会場は、同会社のシアターと上階ロビー。
上映作品は「Everything Everywhere All at Once」で、主演のミシェール・ヨーと共演のキー・ホイ・クァン、監督の一人ダニエル・クワンとmingle(交流)できるという大チャンスに恵まれた。CAA主催の試写&レセプションの招待は毎月のように来るので、今後も紹介していくことになるので、お楽しみに〜!
上映前に監督のダニエル・クワンとダニエル・シャイナート、出演者のジェイミー・リー・カーティスが登壇。ジェイミー・リーは「私は年寄りだから、もうすぐ寝る時間。レセプションには残らないわよ」という挨拶で会場を沸かせた。
挨拶の様子の動画は私のインスタにアップしています。興味のある方はぜひ〜。
上映が終わると、レセプション会場にみんなで移動。いよいよタレントとミングルの時間だ。そして、飲食も楽しめる!
上映時間が146分だったので、レセプション会場で直行したのは、ビュッフェのテーブル。乳製品アレルギーのため、手に取れるのは野菜系になってしまった。
お腹が満足したところで会場を見渡すと、すぐ近くにキー・ホイ・クァンがっ!
「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」や「グーニーズ」で大人気子役となった彼は、今年で51歳になる。ジャッキー・チェンを彷彿とさせるキュートなルックスに成長し、キレのあるアクションを見せ、銀幕復帰を印象付けた。
「妹が大ファンでした」と言うと「今すぐ妹さんに電話して。ぼくが話しをしよう」と言ってくれたので、妹に電話したが、時差もあり電話には出なかった。残念! 後で妹から「仕事中だけど、何の用?」というメッセージ。ワケを伝えると悔しがっていた。
次に見つけたのは、監督の1人ダニエル・クワン。アジア系のパワーをハリウッドに印象付ける映画を作ってくれて嬉しいと伝えた。
これまで多くのスター女優に取材してきたが、ミシェール・ヨーほど謙虚で仕事熱心なスターはいないと思う。
「ミシェール・ヨー? 誰それ?」と思う人もいるかも。以前は「ミシェール・キング」という芸名で、香港カンフー映画ブームを牽引する女優の1人だった。名作「ポリス・ストーリー3」では、主演のジャッキー・チェンを凌駕する華麗なアクションを見せ、007の「トゥモロー・ネバー・ダイ」ではボンドガールを演じてハリウッドでの認知度を上げた。
「グリーン・デスティニー」でも美しいアクションで魅了したが、何より私が彼女を称賛する理由は「SAYURI」での演技だ。中国系の女優がメインの芸者を演じた同作。彼女たちがお酒を片手で乱暴に注ぎ、着物の身のこなしが全く雑なのを観て怒り心頭していた私の唯一の慰めは、ミシェールが両手で優雅にお酒を注ぎ、長年着物を着ているかのような身のこなしの演技を披露していたこと。プロ根性と日本文化へのリスペスト姿勢にますますファンになった。
そんな彼女に何かでインタビューした時、その旨を伝えると頬を赤らめて喜び、ベテラン女優なのに謙虚な人という印象だった。
あれから10年近く経ち、そんなことはすっかり忘れているだろうと思いながら彼女に話しかけると……。
「あなたからいただいた称賛は今でも覚えていて、励みになっています。とても嬉しかったです」と目に涙を浮かべて答え、両手をしっかり握りしめてくれた。
そして、近くのソファーを指差して、「あそこに一緒に座って話しましょう」と言って、一緒に座り、当時の話や新作映画についての会話を楽しんだ。私にとって文字通り忘れられない夜(笑)となった。
ちなみに、「Everything Everywhere All at Once」は、賞レースを賑わす作品になること間違いなし! 日本公開が来年3月に決まったらしいので是非観てほしい。
批評はこちらをご参照ください。
はせがわいずみ