こんにちは。大山に一目惚れして大阪から鳥取に移住したMAIです。田舎での日々の暮らしや趣味のコトモノなどを綴っています。
最近年齢を重ねてきたからか、今まで使っていた身の回りのものを改めて考え直すきっかけが増え、新しい道具を買う時には、「どれくらい長く使えそうか」を考えるようになりました。
今回は、そんな私が数年前前から愛用し始めた、鉄のフライパンについてのお話です。
憧れの鉄フライパン

元々ご飯を作るのが好きで、料理道具や器に興味を持ち始めてからというもの「いつかは手にしたいなぁ〜」と憧れていた鉄のフライパン。でも、手入れや扱いに自信が持てなかったり、どんなものを選べばいいのかわからなかったりして、なかなか勇気が持てなかった料理道具でもありました。
ところが、数年前に友人から勧められ、地元の雑貨屋さんでちょうど展示会をしていたことから、思い切って購入した鉄のフライパン。思った以上の使い心地で、それからというもの鉄のフライパンが増えていって、今では我が家のキッチンには欠かせない存在になっています。
厚みで変わる?鉄フライパンの使い心地

初めて我が家にお迎えしたのは、長野県に工房を構える鍛治職人 河原崎 貴(かわらざき たかし)さんの鉄フライパン。量産品にはなかなか見られないデコボコ感と、鉄のフライパンとしては軽量で扱いやすいところが気に入っています。
鉄は重いというのは事実ですが、鉄のフライパンは厚みによって扱いやすさや向いている料理が違うそうです。薄くて軽い方が鍋を振りやすいけれど、厚みがある方が熱伝導がよく、焼き目が綺麗に見えるのだそうですよ。
我が家には、その後購入した南部鉄器の分厚くて重たいすき焼き鍋もあるんですが、それはお好み焼きや餃子など、鍋を振る必要がない時によく使います。家庭で気軽に使えるように薄くしてあるという河原崎さんのフライパンは、炒め物や揚げ物に大活躍。

そして、なんといっても鉄の魅力は強いということ。金属ヘラが使えるし、高温も大丈夫なので、気を使わずに使えるのはとっても楽です。鉄のフライパンで炒めると程よく水分が飛ぶので、香ばしく感じるのも嬉しいところです。
育てる道具!鉄フライパンのお手入れ
「本当に私に使い込めるのかな…」と、購入前に一番不安を感じていたお手入れ。実際に使い始めて数年経ちましたが、“想像していたよりも楽!”というのが正直な感想です。
なぜかと言うと、ガシガシ洗えるから。

鉄フライパンのお手入れのポイントは、錆びないようにすることです。錆びたら焦げ付きやすくなったり、味や見た目が変わったりするからなのですが、実は鉄は錆びてもガシガシ洗って落とせます。そして、もうひとつ心配な焦げ付きも意外と大丈夫。落ちにくい焦げは水を張って火にかけ、お湯でふやかしてあげると大抵取れます。
我が家で気をつけているのは、洗った後はしっかり乾かすことと、油分が剥がれていないかをよく見ることくらいです。初めて使う時の油慣らしは必要ですが、時々薄く油を塗ってあげることや、焦げ付きやすく感じたら再び油慣らしをする。これだけです。
もちろん、調理後は鍋が熱いうちに洗うことも重要です。とはいえ、毎日のご飯作りでは、イレギュラーなことも多々起こりますよね。子どもに手がかかって熱々のうちに洗えないとか、旦那の帰りが思ったより遅くなって後で温め直したいとか…。これはかなり個人の感覚ですが“多少なら大丈夫”。我が家はそんなことが時々起きていますが、今のところ錆びて困ったということにはなっていません。

むしろ、鉄フライパンは使えば使うほど油が馴染んで焦げ付きにくくなっていくそうで、台所の相棒として、使って愛でて、変化を楽しめる、「育てる道具」なんです。
いつか引き継いでいきたい暮らしの道具

デンマークに住んでいた頃、居候していたお家の家具やキッチン道具には「これは大祖母から受け継いだものなのよ」と代々使い続けられているものが沢山ありました。
暮らしの道具のひとつひとつに愛情を込め、手渡していくってとても素敵だなと憧れたのを覚えています。
我が家の鉄のフライパンたちも、ゆっくりじっくり育てながら、いつかこうして子どもたちや大切な誰かに引き継がれ、長く愛でてもらえる道具になるといいな〜なんて思いを馳せたりしながら、バタバタとご飯を作る日々を重ねています。
























