島根県出身で現アメリカ在住。ハリウッドリポーター兼、出世稲荷神社アメリカ分祠で神主を務めるはせがわいずみです。
今回は、前回につづいて、2023年5月から続くハリウッドのストライキについて。
後編は、松江とご縁がある人とバッタリだったネットフリックスから!
5月の取材時のこと。ネットフリックス前に着いてカメラを構えようとした瞬間にどこからか「いずみ!」という声!
振り向くと、松江在住経験のあるダイアン・チェルナンスキがいたっ!
彼女は女優なので、俳優組合員。当時、俳優組合はまだストに突入していなかったものの、脚本家組合のサポートとしてピケに参加したという。
ちなみに、ダイアンはJETプログラムで松江北高校に赴任していた。数年前の出世稲荷神社の夏祭りを手伝いに来てくれたし、島根県人会の親睦会にも参加したことがあり、島根愛に溢れるアメリカ人女優だ。
以前、出演する舞台を観に行ったが、コメディのタイミングも抜群に良く、演技もとても自然で演じるキャラクターが生き生きとしていた。2021年には短編映画『Spoken Word Coffee Date』を監督・脚本・製作・主演した。ダイアンについては、また別の機会に詳しく紹介しよう!
<ダイアンのウェブサイト>http://dianechernansky.com/about
ネットフリックスから北上したところにユニバーサルスタジオ、そして、ワーナー・ブラザースのスタジオ、その先にディズニーのスタジオがある。
まずはディズニーのスタジオ。
「友人が作ってくれた差し入れ」と言って、プラカードを模したクッキーを持参したシニア女性は、孫と一緒にピケに参加
ワーナー・ブラザースのスタジオは2つのメインゲートでピケを行っていた。
受付兼日よけにテントは必須アイテムだ。テント下には、飲み物、軽食が用意されているのは、さすがハリウッド!撮影現場でもクラフト(飲み物、軽食)、ケータリングが必ずある。
俳優組合のピケ終了時間直前の到着になってしまったので、ゲート直前の横断歩道を渡って終了する人がたくさんいた
ユニバーサルスタジオはゲートが2つ。
ワーナー・ブラザースと同じ通りにできた新しいゲートでのピケ(一足遅く、俳優達の撤収後の撮影となってしまったので、プラカードを持っている人が少なかった)
5月の取材では、メインゲートに行った。こちらも一足遅く、午後4時過ぎだったので、人数少なめ
最後にハリウッドの住所に唯一残っている大手映画会社、パラマウントに行った。
偶然にも、『グーニーズ』や『ロード・オブ・ザ・リング』でお馴染みのショーン・アスティンが駆けつけていたっ!
ショーンは、交渉担当メンバーの1人。交渉の場の裏話として、「肝心のスタジオの代表は交渉に来なくて、(決定権のない)弁護士ばかりを出席させるから、フラン(・ドレシャー。俳優組合代表)が、『マネージャー(上司)と話をさせなさい』ってガツンって言ってやっていたよ」と話していた。アメリカでは、店舗の販売員やコールセンターと話をしても埒があかないと「マネージャーと話をさせて!」と言うことが多い。まさにそのパターンだ!
撤収も率先して手伝っていたショーン。クーラーボックスの氷の処理に困っていたボランティアに、「こうすればいいんだよ」と言って、穴を開けた氷袋を持ち上げて道路に氷を落としていた
プラカードは、自分で好きなのを選ぶ。横には、ピケの際の注意書きと日焼け止めが用意されていた。