前回、アカデミー賞の予想を書いたがズバリ全部当たった!イエーイ!
長年、ハリウッドで映画記者をしているとハリウッドやアカデミー賞会員の嗜好(思考?)、政治的な動向などが見えてくる。そうしてある程度予想を立てた後、各組合賞の結果を見て、予想を固めていく。
「各組合?」。そう、ハリウッドは、監督、脚本家、プロデューサー、俳優など、それぞれの職種で組合があるのだ。そうして、労働時間や賃金について交渉し、より良い条件の下で仕事ができるようになっている。
私達が通常目にしている映画やテレビ番組は、こうした組合に加入している人だけが関われる作品。稀に非組合員でも参加できる企画もあるが、組合員の仕事の機会を奪ってはいけないという縛りがあるので、基本的には組合員を雇わなければいけない。しかし、組合に加入するには、組合の仕事をしなければいけないというのもあり、鶏が先か卵が先か?という状態で、加入するのに敷居が高かったりする。詳しくは別の機会に書こうと思う。
話が逸れたが、毎年3月頃に授賞式を行うアカデミー賞は、前年の1月1日から12月31日までに上映された作品が対象。他の映画賞も同じルールだったりするので、授賞式は通常、年明けの1月〜2月に集中する。
年明け早々の1月頭に開催されるのは、スキャンダルが露呈したゴールデングローブ賞。そして、私も投票メンバーのCritics’ Choice 賞や女性映画批評サークル賞、弊社が公式フォトグラファーを長年担当しているサテライト賞(https://www.pressacademy.com/)、友人が創始者のハリウッド批評家協会賞など、批評家団体の授賞式が各組合賞の受賞式の合間を縫って開催される。
また、ロサンゼルスから車で2時間弱のサンタバーバラで開催されるサンタバーバラ映画祭、インディペンデント系の作品のアカデミー賞と賞されるインディペンデント・スピリット賞、英国アカデミー賞もこの時期開催され、賞レースの行方を知る好材料となっている。
以下、今年の主な授賞式のスケジュール。
12月19日 女性映画批評サークル賞
1月10日 ゴールデングローブ賞
1月15日 Critics’ Choice 賞
2月8日〜18日 サンタバーバラ映画祭
2月11日 メイクアップ・アーティスト&ヘア・スタイリスト組合賞
2月15日 特殊視覚効果協会賞
2月18日 監督組合賞
2月18日 美術監督組合賞
2月19日 英国映画・TVアカデミー賞
2月24日 ハリウッド批評家協会賞
2月25日 プロデューサー組合賞
2月25日 アニー賞(アニメーション)
2月26日 俳優組合賞
2月26日 映画サウンド編集組合賞
2月27日 衣装デザイナー組合賞
3月3日 サテライト賞
3月4日 映画オーディオ賞
3月4日 インディペンデント・スピリット賞
3月4日 南カリフォルニア大学スクリプター賞
3月5日 映画編集賞(エディー賞)
3月5日 撮影監督協会賞
3月5日 脚本家組合賞
3月9日 キャスティング協会賞
3月12日 アカデミー賞
年末年始は神主の業務が多忙過ぎて、取材申込期限を逃してしまった授賞式もあり、今回は上記のうち、太字で示したイベントだけの取材だった。見て分かる通り、2月は毎週末、授賞式!
このほか、「おめでとう!」的なイベントとして、3月9日にアイルランドと英国関係者の候補入りお祝いのオスカー・ワイルド賞、そして、便乗イベントILBEガラも取材した。
今回は、日本からのインターンが来ていたので、取材の嵐に彼女を同伴した。
弊社では、常にインターンを募集している。在宅でも大丈夫!現地入りしたインターンは、取材同伴、撮影経験ができます。インスタ、またはフェイスブックからお問い合わせくださ〜い。