こんにちは。大山に一目惚れして大阪から鳥取に移住したMAIです。
今回は鳥取から離れ、海を越えたデンマークのクリスマスについて、前編と後編に分けてお届けします。
なぜデンマークなのかというと…。
実は私、鳥取に移住する以前に留学&ワーキングホリデーで2年ほどデンマークに住んでいた経験があるんです。
数ある思い出の中でも、この時期になるといつも思い出すのがデンマークのクリスマス。
そのあたたかい雰囲気をぜひ感じてもらえると嬉しいです。
デンマーク渡航とファミリーとの出会い
まずは、私がデンマークに渡った理由と、そこで出会った家族の話から少しお話しますね。
2014年1月、デンマークに降り立った私の目的は「森のようちえん」でした。
森のようちえんは、自然の中での活動を基盤にした保育スタイルが特徴で、デンマークやドイツが発祥と言われています。
元々保育士だった私は、実際にその保育を体験してみたくてデンマークに渡りました。
とはいえ、デンマーク語も全く話せない上にデンマークに縁もゆかりもない私にとって、デンマークでどうやって生活していくか不安だらけでした。
そんな中でデンマーク特有の、全寮制の成人向けの学校「ホイスコーレ」という学校のことを知り、
始めの5ヶ月間滞在することに決めたんです。
その学校で出会ったのが先生として働いていたマーン(写真後方左側)でした。
マーンは私がデンマークに来た理由や今後の生活を応援したいと、ホイスコーレ修了後に空いている部屋を提供してくれることに。
こうして、マーン一家(レズビアンカップルの奥さんであるカーン、当時7歳のヨハネスと5歳のティア)とともに暮らし、1年半もの間お世話になりました。
家族行事や旅行にも連れて行ってもらい、数えきれないくらい沢山の思い出がありますが、中でもこの時期になると毎年思い出すのがクリスマスなんです。
キャンドルを灯してカウントダウンするデンマークのクリスマス
12月に入るとクリスマスクッキーを作ったり、家の中を飾りつけたりと、一気にクリスマスムードが増すデンマーク。
飾り以外にもクリスマスの日まで行われるちょっとした習慣がいくつかあります。
そのうちの1つがキャンドルを灯すこと。
冬は日が短く、暗い時間がとても長いデンマークでは、日常的にキャンドルに火を灯すのですが、クリスマスのこの時期ならではのキャンドルが2種類あります。
1つ目は、1から24まで数字が書いてあKalenderlys(カレンダーキャンドル)というもので、クリスマスの日までカウントダウンしながら毎日1日分火を灯していくもの。
もう1つはAdventlys(アドベントキャンドル)といって、4本のキャンドルをクリスマスの4週間前から、日曜日ごとに1本ずつ増やしながら火を灯していきます。
4本ともに火が灯ったら待ちに待ったクリスマス!!
薄暗い家の中で火を灯し、朝ごはんや夕ご飯を食べながら、家族みんなで光のゆらめきを味わうこの時間が私は大好きでした。
主役はサンタクロースじゃない?!
デンマークのクリスマスでふと気づいたのは、クリスマスなのにサンタクロースをあまり目にしないことです。
不思議に思って聞いてみると、この国ではNisse(ニッセ)という小人の妖精がサンタクロースのような存在なのだそうです。
ニッセは家に幸せを呼び込んでくれる「家の守り神」で、ちょっといたずら好きというお茶目な性格の持ち主。
マーン家では、「いい子にしていたらニッセがプレゼントくれるよ」というのがこの時期の決まり文句でした。
そして、その通り毎日ニッセから届く小さな贈り物に子どもたちは大喜び。
贈り物を考えるのは大人の仕事なんですが、毎晩、明日の贈り物は何にしようか?と頭を悩ませていたマーンとカーン。
使い慣れたアウトドア用のスプーンを贈り物にするなんてこともありました。(子どもたちはそれでも大喜び!!)
その後、クリスマスの日が来てもツリーの下にはサンタクロースからのプレゼントはなく、デンマークのクリスマスはサンタクロースではなく、小人が主役なんだ!!と驚いたことを覚えています。
デンマークに行く前に、カナダに滞在していた時期があり、その時に初めて海外のクリスマスを体験した私。
北欧のクリスマスはカナダとはまた一味違った習慣や雰囲気があり、国の違いや文化の違いがとても興味深いなぁと改めて感じたのを覚えています。
次回はクリスマス当日のことや、幻想的なツリーのお話を書きたいと思います。