こんにちはウタです(·Θ·)♪
倉吉市米田町に素敵なカフェが2024年10月4日オープンしました。
早速ご紹介しますね。
優希(cafe yuuki)
お店の名前は「優希(cafe yuuki)」。
“優しいという字は 憂う人に寄り添っている”
木洩れ日のように 人々を癒す 希望の光のような存在、そうありたいという願いを込めて付けられました。
生まれは倉吉、育ちは長崎という、元フレンチパティシエの経歴を持つ店主さんの営むカフェ。
旬の野菜を中心とした発酵食や、卵やバター、牛乳などの動物性食品、小麦も使わない、グルテンフリーヴィーガンといった、からだに優しいお料理とスイーツが楽しめます。
お店のInstagramのアイコンにも使われている、こちらのイラストは、店主さんが木漏れ日をイメージして描いた絵がモチーフになっています。
緑あふれる景色も素敵、温もり溢れる店内
アメリカからやって来た、50年もののアンティークな入口扉。
店主さんが神戸のアンティークショップで偶然見つけ、一目惚れして購入したものだそう。
まだお店を作る構想が何も決まっていない段階で、1番最初に決めたのがこの扉なのだそう。
「お店作りはこの扉からスタートし、形になったと言っても過言ではないです。」と、店主さんはいいます。
窓を額縁に見立て、外の景色を絵画のように見せる「ピクチャーウインドウ」。
窓からは田園風景が広がり、土手の向こうには天神川が。
山陰の情緒ある景色が満喫できるのもカフェの魅力の一つです。
店内の椅子は、三朝町に家具工房を構える「木の椅子Jun.」さんに製作してもらったもの。
木の温もりを大切にしたい店主さんの思いに応えて、椅子、テーブル、カウンター、カトラリーケースやメニューブック、店内の各扉まで、全てJunさんの手作りです。
「椅子は木製ですが背面がしなり、とても座り心地が良いのでぜひ体感いただきたい。」と、店主さんは話します。
どの席からも外の景色が眺められるレイアウト。
店主さんのセンスが光ります。
店主さんが描いた「木漏れ日」というタイトルの絵画。
淡い色合いで繊細なタッチは、グリーンが好きな店主さんのお人柄が、
この素敵な絵からも伝わってくるようです。
あるとき、ふっとイメージが頭の中に降ってきて描いたものだそう。
木の枝葉の間からさし込む優しい日の光のように、人が集い、温かな場所でありたいと、
カフェのコンセプトでもあることから飾られています。
発酵ランチ
ランチは予約制で、自家製発酵調味料で作る「発酵ランチ 1,800円」がいただけます。
ランチには米粉パンまたは玄米ごはんが選べるので、
私は玄米ごはん、友達はパンをお願いしました。
こちらが私の選んだ発酵ランチ(玄米ごはん)です。
お皿の料理は時計回りに
・発酵パインドレッシングのサラダ
・きのこ豆乳グラタン
・発酵フムス
・キャロットラペ
・焼き野菜(茄子とマコモダケ)に自家製ひよこ豆味噌のピーナツタレ
豆乳グラタンは小麦を使わず、米粉や玄米パン粉を使用。
バターやチーズも使っていないのにコクがあり、
さらに軽い口当たりで胃もたれしないこだわりのひと品です。
三朝町産のはちみつ入りキャロットラペは、
爽やかな酸味のあとに自然な甘さを感じる味わい。
お皿の中央にある料理はカチュンバル(野菜のスパイスマリネ)だそう。
左のスープは根菜と乾物の具沢山ミネストローネ。
ごはんは黒米小豆の入った発酵玄米ご飯です。
お米は自然栽培で作る農家さんのものを使い、
一般的な玄米よりも栄養価が高いといわれる発酵玄米。
プチプチとした食感で噛むほどに味わい深いご飯。
ランチに使われている主な野菜は、
「蒜山のサンタファーム オーガニック」さんで育てられた野菜たち。
野菜や穀類などを、種から育てている農家さんです。
野菜の旨味がぎゅっと詰まったミネストローネ。
具材はごぼう、切干大根、干し椎茸など、一般的なミネストローネには使わない食材が使われているのも注目です。
お皿とスープ皿は長崎県波佐見町で作られる焼き物、「波佐見焼(はさみ焼)」。
この食器を見つけた時、18歳まで店主さんが過ごした長崎という縁(ゆかり)を感じ購入を決めたそう。
こちらは友達の選んだ発酵ランチ(米粉パン)。
パンは天然酵母の自家製米粉カンパーニュとかぼちゃの丸パンでした。
カフェメニュー(14:00~)
14時からはカフェタイム。
ランチは予約制ですが、カフェは予約なしで利用できますよ。
こちらが主なメニューです。変更になる場合もありますのでご了承くださいね。
自家製発酵ドリンクはなんと16種類!
ホット、アイス、ソーダから選べますが、特製グラスでいただけるアイスかソーダがおすすめだそう。
「本日のケーキ」は、店主さんが気ままに作っているので当日のお楽しみに♪
私がいただいたのは
・キウイの発酵ドリンク(ソーダ)
・愛媛県産 銀寄(ぎんよせ)栗の渋皮煮
・発酵ドライフルーツ
・チーズを使っていないVeganチーズケーキ
キウイの発酵ドリンクは、甘さとスッキリとした後味のバランスが良く、滋味深い味わいでした。
カフェで提供する発酵ドリンク用のグラスは、
倉吉市白壁土蔵郡の一角で吹きガラスの工房を構える、ガラス作家の「大家具子(おおやともこ)さん」にオーダーして製作してもらったもの。
大家さんと2人でじっくりと話し合い、完成したオリジナルのグラスは、優しく包み込むような丸いフォルムに、発酵を連想してもらえるよう、気泡入りにされたりと随所に工夫を凝らしています。
ストローも耐久性に優れ環境に配慮したガラス製というこだわりです。
愛媛県産銀寄栗の渋皮煮
日本の秋を代表する栗の品種「銀寄」は、まさに今が旬。
上品な甘さに加え、一粒で食べごたえのある大粒サイズ。
発酵ドライフルーツ
フルーツを自然の力で発酵させてから乾燥させる発酵ドライフルーツは、生の果物と比べて栄養価や旨みがアップし、消化も良いそうです。
一般的なドライフルーツよりも柔らかく、食べやすいのが特長です。
チーズを使っていないVeganチーズケーキ
自然栽培米粉と自然栽培のブルーベリーを使ったVeganチーズケーキ。
添えられているクリームは、豆乳クリーム。
チーズを使っていないのに、こんなにもチーズのような食感や味わいが出せるのかと、驚きの味わいでした。
そしてこちらは後日お邪魔した時にいただいた
・Vegan米粉ブラウニー
・三年番茶カプチーノ
Vegan米粉ブラウニー
自然栽培米粉で作ったVegan米粉ブラウニー。
ほんのりした甘さの秘密は、有機メープルシロップ。
イチジクと発酵清美オレンジ、木苺も入っています。
ブラウニーは硬くてパサパサとしたイメージの方が多いかもしれませんが、店主さんの作るブラウニーは、想像を裏切るしっとり食感に驚きです!
是非このブラウニーにも注目して下さいね。
三年番茶カプチーノ(有機栽培茶使用)
三年番茶、皆さんご存知ですか?
緑茶の茶葉と茎を天日干しし、三年間熟成させた後、じっくり焙煎した番茶の事。
タンニンやカフェインが少ないことから、赤ちゃんやお年寄りでも安心して飲める優しいお茶なのだそう。
豆乳で出来たふわふわの泡は、スプーンですくえるほど。
甜菜糖が入ってどこかお汁粉にも似た、素朴な甘さでほっとする味です。
自家製豆乳ヨーグルトとVegan米粉グラノーラ
今回豆乳ヨーグルトを試食させて頂きました。
水切りした豆乳ヨーグルトに、アガベシロップをかけて、米粉グラノーラがトッピングされたスイーツです。
豆乳ヨーグルトは、植物性のヨーグルト菌を使った自家製というこだわり。
これはマフィンやパンなどにも使われているそう。
米粉グラノーラは、サクサクの食感にくわえて、
有機メープルシロップの甘さと香りがナッツとも合い、食べると止まらなくなりそうなおいしさです。
米粉グラノーラは店頭でも販売しているのでテイクアウトできますよ。
優希の店主、ワクさん
優希の店主、ワクさんにお話を伺いました。
ワクさんの生まれもご両親の地元も倉吉ですが、
お父さんのお仕事の関係で、18歳まで長崎で暮らしていたそうです。
高校卒業後、長崎から神戸の大学へと進学し、栄養学を専攻。
管理栄養士の資格を取得し、大学卒業後は、高齢者施設をはじめとする様々な事業所に、栄養士として従事していました。
しかし、小さい頃からやりたかったお菓子作りへの情熱が冷めず、栄養士として働きながら、フランス料理・菓子・パンの名門学校「ル・コルドン・ブルー」の神戸校に通い、フランス菓子を学んだそうです。
卒業時に、北野のフランス料理店のシェフから声を掛けてもらったのをきっかけに、そこで働くことになったワクさんですが、休みが少なく、深夜まで仕事をすることもあり、次第に体力面で限界を感じるようになりました。
ちょうどその頃、日本を含む世界各地で流行したのが新型コロナ。
ステイホームが求められ、自宅で過ごす時間が増えたことで、以前から興味のあったマクロビオティックについて勉強するようになったワクさん。
マクロビオティックの食事法を学び、加えて発酵食材も食生活に摂り入れるうちに、少しずつ体質が改善されていくのを実感したのだそう。
コロナ禍で人との繋がりが遮断され、改めて家族や友人との関係が大切だと実感したワクさん。
生まれ故郷の倉吉で、自然に囲まれ、笑顔で過ごせる、そんな健康的で安心した生活がしたいと思い、
2023年、神戸から倉吉へ戻りました。
「パティシエって、とっても大変なお仕事なんですね・・・!」
驚く私に、ワクさんはこう言いました。
「確かに大変で、しんどいなと思う事はありました。でも、フランス料理店だけでなく、栄養士や高齢者施設、カフェ、どれも私にとって貴重な学びでした。
頑張って取り組み、そこで得られたことが今の私を形作り、とても大切な経験をさせていただけて感謝しかありません。」
人が集う場所(空間)作りに興味があり、元々カフェをやりたいと思っていたワクさん。
そこでの会話や温かさ優しさに触れ、癒されるのが好きで、カフェをオープンしようと決めたのだそう。
「私が実感した”からだに優しいお料理”を、みなさんにも気軽に楽しんでもらえたら、そんな思いで始めました。」
ワクさんは、こう話します。
カフェの一角に、こんな素敵なタペストリーが飾られていました。
これはワクさんのお母さん(二恵さん)が制作された作品。
二恵さんは、古い着物や帯を使って、立体的な細工「押絵」のタペストリー等を制作する活動をなさっています。今年7月にパリで開催された欧州最大の日本文化イベント「ジャパンエキスポ・パリ」では、多数作品を出展されました。
ワクさんもパリに同行し、会場でヴィーガン シリアルバーを出展したそうです。
現在、山陰合同銀行倉吉支店で二恵さんの個展が2024年11月1日まで開催されています。
良かったら皆さんも足を運んでみて下さいね。
おわりに
ヴィーガン・グルテンフリーと聞いて、ハードルが高く思われるかもしれませんが、気楽に、「今日は和食?中華?ヴィーガン?」みたいに生活の選択肢の一つとして楽しんでいただけたらと、ワクさんは話します。
お料理やお菓子はもちろんですが、
何より「優希」で過ごす心地よい空間と時間を楽しんでいただきたいのが、ワクさんの願いです。
お店情報
「優希(cafe yuuki)」
住 所:鳥取県倉吉市米田町2丁目31ー3
時 間:11:00~17:00(LO.16:00)
定休日:水・木曜日、第1火曜日
営業時間:ランチ 11:00~14:00(完全予約制)
カフェ 14:00~17:00
ランチ、カフェの予約は<HP>から