先月公開となった宮崎駿監督の10年ぶり長編最新作『君たちはどう生きるか』
事前の告知を一切しないことでも話題となりました。
「君たちはどう生きるか」を俳優目線で見る
そんな、今話題になっているアニメ映画の俳優さん目線での感想を
大河ドラマや朝ドラにも出演経験のある、川口覚さんにお聞きしました。
川口覚(かわぐち・さとる)さん
鳥取県岩美町出身の川口覚(かわぐち・さとる)さん。
蜷川幸雄さん演出の「ハムレット」の主演、朝ドラや大河ドラマにも出演経験があります。
現在は、日本海テレビで放送中の『おびわんっ!』(平日夕方1620~1650)にも出演し、俳優経験を生かした独自の目線でコメンテーターとしても活躍されています。
※以下の内容は、映画「君たちはどう生きるか」のネタバレを含みます!!※
俳優の性、声優に目が行く
ジブリ作品は役に俳優さんを起用することが多いので、どういう演じ方をしているのか目が行きます。
なぜこの声で、どう映画にフィットさせているんだろう、とか、今の声はどのような効果をもたらすんだろうか、という点を意識して見ました。
僕の個人的な意見としては、
アニメ映画の声優に生身の俳優さんを使う良さというのは、二次元のものが立体的に見える。
それが、すごく好きです。
この映画にも出演している菅田将暉さんは元々天才だと思っていましたが、やっぱりすごかったですね。
最初は誰かわからなかったです。
普通に役にはまってました。
柴咲コウさんもめちゃくちゃ良かったですね。
この人だなって思わせない所、作品になじんでいる所がすごいです。
この役やりたい!という目線
菅田さんの役は「これ誰だろう」と思うのと同時に、「この役僕もやりたい!」とも思いました。この作品に関わらず、自分だったらこう表現したい、この人はこうくるのか、というのは意識しますね。
歌手は演技がうまい?!驚きの理由が!
あいみょんさんも声優として出演されていましたが、
自分で作詞作曲をしている方は耳が良いので、芝居にも一番大切だと言われている“相手のセリフを聞くこと”に優れています。
例えば、おはよう!っていうのでも、どういうリズムで言っているのか、ちょっと怒っているのか、ちょっとイライラしているのか、ちょっとさわやかなのか、ちょっと悩みがあるのか、など
ちょっとしたセリフの声の波が出る。
僕の感覚では、“ノイズ”っていうんですけど、
そういうのをキャッチしやすいんです。
音楽をしている方はずば抜けているなって、改めて思いましたね。
まとめ
アニメでも「演じてみたい」「自分ならこうする」と思ってしまうのは、俳優さんならではの職業病なんだそうです。
最近では、どうしても仕事モードになってしまうので、映画を見るのも控えているとのこと。
ちなみに、歌手がお芝居を上手なように、
逆に俳優さん・女優さんも歌が上手な人が多いそうです。